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圧倒的世界観!欅坂46「黒い羊」徹底解説!

どうもこんにちは、ウッチーです。

 

ウッチー@音楽で人生を豊かに (@ata_music_) | Twitter

 

今日2/27(水)は欅坂46の待望の8th Single「黒い羊」の発売日ですね!

 

 

私も友人の影響で欅坂46さんはよく注目しているので、様々な番組や紙面で新曲を注目しています。

 

 

MVも公開されその世界観に多くの反響を呼んでいますが、一見するだけではその深い世界を理解するのは難しいです。

 

 

なので今回は私なりにMVと歌詞の世界を読み解いて解説したいと思います。

 

 

※あくまで私個人の解釈なので正解とかではないので参考の1つとして受け取ってもらえると嬉しいです。

 

 

内容の濃いMVなので少し長めにはなりますが是非最後まで読んでみてください。

 

 

 

 

タイトルの意味

 

 

まず最初に印象に残るのが「黒い羊」というタイトルですが、これの由来は心理学で「黒い羊効果」という集団心理の1つが元となっていると思われます。

 

「黒い羊」効果とは白い羊の中に1匹黒い羊が混じってると変わり者や仲間ではないと思われ差別したり迫害したりする心理で、簡単に言うと異端児ですね。

 

この心理学は現代社会にも大きく影響しており、学校や会社で馴染めない人がいるといじめられたり無視されたりなど、集団で1人をいじめることによって大勢の方が正しい、正義だという風潮が浸透しており、今回はこの1人の黒い羊側の葛藤を描いた作品と考えられます。

 

 

歌詞の世界観

 

 

今回は歌詞よりもMVの方が濃い解説をしたいので簡単に説明します。

 

信号は青なのかそれとも緑なのかどっちなんだ?
あやふやなものははっきりさせたい
夕暮れ時の商店街の雑踏を通り抜けるのが面倒で
踏切を渡って 遠回りして帰る


放課後の教室は苦手だ
その場にいるだけで分かり合えてるようで
話し合いにならないし
白けてしまった僕は無口になる
言いたいこと言い合って解決しよう
なんて楽天的すぎるよ


誰かが溜め息をついた
そう それが本当の声だろう


黒い羊 そうだ 僕だけがいなくなればいいんだ
そうすれば 止まってた針はまた動き出すんだろう?
全員が納得するそんな答えなんかあるものか!
反対が僕だけならいっそ無視すればいいんだ
みんなから説得される方が居心地悪くなる
目配せしている仲間には僕は厄介者でしかない


真っ白な群れに悪目立ちしてる
自分だけが真っ黒な羊
と言ったって同じ色に染まりたくないんだ


薄暗い部屋の明かりつけるタイミングって一体いつなんだろう?
スマホには愛のない過去だけが残ってる
人間関係の答え合わせなんか僕には出来ないし
そこにいなければよかったと後悔する


人生の大半は思うようにはいかない
納得できないことばかりだし諦めろと諭されてたけど
それならやっぱ納得なんかしないまま
その度に何度も唾を吐いて
噛みついちゃいけませんか?


No No No No
全部 僕のせいだ


黒い羊 そうだ 僕だけがいなくなればいいんだ
そうすれば 止まってた針はまた動き出すんだろう?
全員が納得するそんな答えなんかあるものか!
反対が僕だけならいっそ無視すればいいんだ
みんなから説得される方が居心地悪くなる
目配せしてる仲間には僕は厄介者でしかない
わかってるよ


La La La…


白い羊なんて僕は絶対になりたくないんだ
そうなった瞬間に僕は僕じゃなくなってしまうよ
まわりと違うそのことで誰かに迷惑かけたか?
髪の毛を染めろと言う大人は何が気に入らない?
反逆の象徴になるとでも思っているのか?
自分の色とは違うそれだけで厄介者か?


Oh
自らの真実を捨て白い羊のふりをする者よ
黒い羊を見つけ 指を差して笑うのか?
それなら僕はいつだって
それでも僕はいつだって
ここで悪目立ちしてよう


出典-「黒い羊」作詞:秋元康 作曲:ナスカ

 

 

1番の歌詞は学校の空気に馴染めず群れを成すことが嫌いな一人の学生(主人公)が「黒い羊」になってしまい一人で反対意見を持ってても無視すればいいという、集団的ないじめが起こってしまった、でも周りの色に染まりたくないという力強い意志と反抗的な主人公像が読み取れます。

 

 

2番の歌詞はスマホに残っている仲良かった頃の友達との思い出が映し出され、そこには後悔しか残っておらず、人生の中で納得できないことに噛みついても一蹴されてしまい、心をなくした悲しき主人公へとなってしまっていた。

 

 

そして最後のサビの歌詞の時に諦めかけていた主人公が立ち上がり、「絶対周りに染まるのものか!」「僕が僕でいる事、それが迷惑をかけたか?」「髪の色が違うから反抗してたり厄介者と決めつけるのか!」と声を上げているのが感じられます。

 

 

ラストサビ後は白い羊のフリをして一緒に蔑んでる者になるくらいなら、黒い羊のままでいい自分自身のアイデンティティを持ち続けろ、というこの曲のメッセージを詰め込んだ歌詞になってます。

 

 

全体を通してこの曲のテーマは「周りに染まらず自分の意見を言え」という欅坂46らしい強いメッセージ性のあるテーマだと考察しました。

 

 

 

MVの世界観

 

 

ここからはMVの世界観を6曲連続で欅坂46MVを手掛けている新宮監督のBRODY4月号の解説記事を織り交ぜていきたいと思います。

 

 

彼岸花の意味

 

 

まずこのMVで一番印象に残るのがセンター平手さんが持っている彼岸花

 

 

この彼岸花花言葉

 

花言葉は「情熱」「独立」「再会」「あきらめ」「転生」「悲しい思い出」「想うはあなた一人」「また会う日を楽しみに」
出典元:引用ーヒガンバナ - Wikipedia

 

と複数の意味を持ち、またその姿から火を連想させ「持ち帰ると火事になる」などネガティヴな迷信が多く残っていることから、贈り物の花束としては避けられている花です。

 

 

この迷信も見た目や言動で避けられてた「黒い羊」の主人公と似た部分があるので採用したのではないかと思われます。

 

 

 新宮監督はこの不吉の象徴の彼岸花をこう表現したそうです。

 

"僕"から"僕"にむけての弔いという意味もありますし、「"僕"の心に宿る灯火」という意味でもあったりします。だから平手さんにも、この花は"僕"の心だと説明しました。
BRODY4月号より引用

 

 このように彼岸花を「心」と表現した新宮監督。

 

 

実際MVを見てみると平手さんが1階(1番)の時は手に持っている花が、2階(2番)になるとその手には持っておらず、3階に行く前(ラストサビ前)に幼少期の平手さんから花を渡される。

 

 

この内容から心を持って立ち向かっていたけど、周りに迫害を受け心をなくしてしまった、そこに幼少期(純朴)の頃を思い出し、心を取り戻してまた再び立ち上がりまた立ち向かうという構成を作ったのかと思われます。

 

 

ハグをする意図

 

 

MV中に平手さんがメンバーやメンバー以外とハグをするシーンが多くみられますが、これについても新宮監督が雑誌で

 

SNSであったり、他人とつながることは簡単な時代ですが、人の体温と命を感じながら圧倒的にリアルな体験でつながれる関係性って少なくなっているんじゃないかっていう。(中略)抱き合うことで感じる相手の鼓動とか、ぶつかるときの体の痛さ、他人の存在をこれ以上感じる行為はないと思ったので。
BRODY4月号より引用

 

と心(彼岸花)を持った平手さんがメンバーと抱き合うことで「黒い羊」に思いをぶつけていることを表現しているのではないかと思われます。

 

 

 

BRODY (ブロディ) 2019年4月号

BRODY (ブロディ) 2019年4月号

 

 

 


 

 

 

 メンバーの役割

 

 

 

メンバーは色々な場面の「黒い羊」を表しており、それぞれ悲痛な雰囲気を醸し出しており演技力の高さが伺えます。

 

 

それぞれを読み解いていくと

 

尾関梨香さん

「親からの過度な期待に応えられない大学生」(ブログで言ってました)

 

齋藤冬優花さん

格好から言って不良少女のようです。

 

佐藤詩織さん

万引きして捕まった少女です。周りから白い目で見られているのがリアルですね。

 

鈴本美愉さん

1人でテレビを見ていることから育児放棄を受けている少女だと思われます。

 

織田奈那さん

スーツの人に怒られていることからパワハラを受けているのではないかと見受けられます。

 

守屋茜さん

格好から夫婦関係でアザらしきものがあることから家庭内暴力(DV)ではないかと思います。

 

小林由依さん

これは見た通り学校でひどいいじめを受けている人を演じてます。

 

石森虹花さん

デスクに座ってるので仕事をしているのと隣に仕事をしてない人がいるので仕事を押し付けられている社内のいじめではないかと思われます。

 

小池美波さん

SNSで誰かからの暗い通知が届き、人生を諦める行動に出てしまう役(ブログで言ってました。)

 

菅井友香さん

お父さんの病死してしまった子供を演じており、医師のご臨終ですという雰囲気から悲しさがあふれてますね。

 

渡邉理佐さん

バーで無理やり男に誘われ抵抗しないことから自暴自棄になってしまった女性を表現しているのかと思います。

 

土生瑞穂さん

男っぽい格好からLGBTかと思い、女子高生と一緒にいる事からLGBTと女子高生の恋を描いたのかと思われます。

 

長濱ねるさん

就職活動がうまくいかない就活生を演じています。

 

長沢菜々香さん

格好と子供の人形から育児につかれたネグレクトの母親を演じていると思います。

 

渡辺梨加さん

亡くなった青い持っていることから「青い鳥症候群」の少女だと思います。

青い鳥症候群【あおいとりしょうこうぐん】

 
期待されていることと現実との落差が見えず,自分の進路の選択などに当たって自己決定ができない,現代青年の病理の一つ。母子関係が濃密である,環境や集団に過適応する,自我を主張しないなどの幼児性が背景にある。
 出典元:引用ー青い鳥症候群(シンドローム)とは - コトバンク

 

上村莉菜さん

家族がケンカしているのを見ている末っ子のような存在と思われます。

 

 

このようにそれぞれ別の環境の「黒い羊」を平手友梨奈さんが救い出そうと奮闘するストーリーで構築されているのがわかりますね。

 

 

現代社会を反映したMVの世界観はもはや一つの映画や映像作品とも思えるクオリティなのがひしひしと伝わってきます。

 

 

 

あとがき

 

 

 

このように長々と解説していきましたが、まだまだ他にも解説できてない要素があります

 

 

それほど秋元康さん含め新宮監督の底知れぬすばらしさが伺えますね!

 

 

他の人の記事や今回参考にしたBRODY4月号にもこのMVの解説があるのでぜひあわせて読んでみてください!

 

 

他の意見やコメントもお待ちしております!

 

 

 

読んでいただきありがとうございました。

 

 

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